「ヴィーガンレザー」(vegan leather)という言葉を聞いたことがあるかもしれません。でも一体それはどう言うものですか?その名前から見れば、植物性の素材に由来したものということになりますが、本当ですか?
実際、ヴィーガンレザーは皮革ではなく、また、いつも植物から作られているわけでもない。通常はポリ塩化ビニル(PVC)、ポリウレタン(PU)と紡績ポリマーを複合した超極細繊維または他の石油基材から作られた材料です。素人の話ではプラスチックです。いくつかの新しい代替品は、例えばリンゴやパイナップルなどの植物や果物の繊維で作られたものです。伝統的な皮革代替材料は人造で、「皮革代替品」として長い間存在してきましたが、皮革と同じ特性を持っているわけではなく、革とも言えません。革という言葉は厳格にISOと他のヨーロッパ標準に従って、なめした皮革類で、多少元の繊維組織が残っているものと定義されています。
ヴィーガンという言葉は、動物製品を一切使わないと意味しますが、ヴィーガン材料を“皮革”と命名したこと自体、誤解性をもたらしかねませんし、矛盾すらしています。しかし、「植物なめし」皮革とも混同しないでください。それは植物由来のタンニンを使って、例えば樹皮の中のタンニンで鞣した革のことです。植物なめし革はまだ本革です。長年の努力の結果、革の代替材料はより良い品質表現を持っていますが、その構造と性能は本革とは全く違います。
一つの産業として、本革は材料特性について代替品とのいろいろな面で明確な違いがあります。その区別をイラストするため、 皮革を購入する時は、次の特性を持つ素材を選択したわけです。
クリーニングが簡単(航空およびカーシェアリングに使用される主因の1つ)。
通気性(革の天然繊維構造のよる特性);
強度と耐久性(皮革は長年の品質を維持する)。
柔軟性と靭性(革は時間が経つにつれて柔軟性が増すが、その形と強さを維持できる)
堆肥性 皮革製品は1%のコーティングを除き、数週間で堆肥になります。コーティングは皮革が100%生物分解材料になる最後の挑戦です。もしこの1%のコーティングも分解できれば、皮革は環境に何のフットプリントも残しないものになります。
最終的な選択権はやはり顧客に握られています:人工材料を使うかそれとも本革を買うのか。私たちは顧客に二つの違いを知ってもらいたいだけです。材料情報の透明度は顧客が商品を買う時と使う時に考慮するキーポイントだと思います。